【「良い歯科医療」と「最高の食材」の意外な関係】

こんにちは!みつはし歯科・矯正歯科の院長の三橋です。
今日は、私たちが日々向き合っている「歯科医療の質とコスト」について、少し踏み込んだお話をしたいと思います。
良い医療を提供しようとするほど、利益が下がる?
日本の歯科医療には、一般的にはあまり知られていない「構造的な矛盾」が存在します。それは、「保険診療において、丁寧に、良い医療を提供しようとすればするほど、実は医院の利益率は下がってしまう」という現実です。
保険診療は、全国どこでも、誰でも、安価に一定水準の治療が受けられるという、世界に誇る素晴らしい制度です。しかし、その「価格」は国によって細かく決められており、そこには「どれだけ手間をかけたか」「どれだけ高価な最新材料を使ったか」という要素は反映されません。
例えば、一本の歯の根の治療(根管治療)を行う際、再発を防ぐために最新の器具を使い、通常の数倍の時間をかけて精密に処置をしたとしても、医院が受け取る診療報酬は一律です。つまり、「時間をかけ、良い材料を惜しみなく使う=原価と人件費が上がる」ことになり、結果として医院の経営を圧迫するというジレンマが生じるのです。
レストランは「すべてが自由診療」の世界
この状況を、皆様に身近な「レストラン」に例えてみると分かりやすいかもしれません。
レストランの世界は、歯科でいうところの「自由診療」と同じ仕組みです。
シェフが「最高の一皿を作りたい」と思えば、豊洲市場から最高級のマグロを仕入れることもできますし、フランスから希少なトリュフを空輸することもできます。そして、その「こだわりの食材(材料)」と「熟練の技(技術)」に見合った価格を、お店側が自由に設定できます。
良い食材を使えば原価は上がりますが、それに見合う価格をいただくことで、お店はさらなる設備投資や、より良いサービスの提供に利益を回すことができます。
一方、もしレストランが「保険診療」の仕組みだったらどうなるでしょうか。
「どんなに高級な肉を使っても、ステーキ一皿の価格は全国一律1,000円」と決められてしまうようなものです。そうなれば、多くの店は「1,000円で赤字にならない程度の、そこそこの食材」を使わざるを得なくなります。これが、現在の日本の保険医療が抱える大きな課題の一つなのです。さらに、卒後1年目の研修医とベテラン歯科医師の卒後30年の歯科医師を比べても保険診療の報酬は一律で同じです。
再発率を限りなく下げるための治療技術、結果としてその歯を長持ちさせることができ、患者様の健康寿命の延伸や再治療コストの削減につながります。
指導医である以上、その期待に応えるだけの「精度」と「結果」を出さなければなりません。そのためには、やはり保険診療の枠組みだけでは不可能な、高精度の材料や高度なデジタル設備(iTeroなど)を用いた自由診療が必要不可欠な場面があります。
医療はビジネスではありませんが、健全な経営がなければ、最新の設備を維持し、スタッフを教育し、質の高い医療を継続することはできません。
当院では、保険診療であっても最大限の努力を尽くすことはもちろん、より「質」にこだわりたい方のために、レストランが最高級のコースを用意するように、最高峰の材料と技術を用いた自由診療の選択肢を常にご用意しています。
すべては、皆様に「ここに来て良かった」と、心から満足していただくために。
私たちは、歯科医療の「質」の向上を追求し続けています。

 

市原市の歯医者

みつはし歯科・矯正歯科

院長 三橋 裕

みつはし歯科・矯正歯科 市原